ダブル不倫の対処法

ご相談いただく中で『ダブル不倫だとわかったので、女性のもとに直接会いにいって『今すぐ夫と別れないと、あなたの旦那にバラしますよ』と言ってやりたいんですが、どうでしょうか?』とおっしゃる方がいらっしゃいます。

ダブル不倫の場合、相手女性も、自分の夫にバレることは絶対に避けたいはずですから、あえてその弱みを攻めることは、確かに有効な方法のひとつと言えます。

実際の事例としてご紹介しますと、主婦N子さんは相手女性を特定して、夫と二度と会わない旨の誓約書と慰謝料300万円を求めたところ、『そんなお金は払えません』と拒まれたため、『それならあなたのご主人にすべて話します。あなたが無理なら、ご主人が払ってくれるでしょう?』と返したら、結局その女性は、自分の夫に言わないことを条件に、カード会社数社からお金を借り、請求額の満額とはいきませんでしたが、220万円の支払いに応じたということです。

その女性は週に3日ほど、数時間のパートで働いているそうですが、夫に知られずに済む代わりに、毎月のパート収入のほとんどを、数年間にわたってカード会社に返し続けていくという代償を負うことになりました。

逆にいえば、そこまでしてでも自分の夫には知られたくない、秘密にしたい、という思いがあるわけです。

また、『相手女性と話をするよりも、むしろ女性の夫に事実を知らせてしまって、あちらから動いてもらうことを考えています』という旨のご相談をいただくこともあります。

これは結構、リスクの高い話です。

男は男が憎いですから、ご主人が本当に訴えられたり、高い代償を払わされてしまう可能性もあります。

でも、『ウチの夫はそれぐらい痛い思いをしないと、本人が懲りないと思うので、訴えられても全然いいと思っています。むしろやってほしいです』と肝のすわった方もいて、もはやご主人の命運は、奥様次第といったところでしょうか。

確かに、目をさましてもらうきっかけとしては、多少は怖い思いをしてもらうことも、逆によいクスリかもしれないですが、中には手加減しない男性もいますからね。

実際、自宅まで相手男性が押しかけてきて、家族の目の前で土下座されられたとか、車の中に押し込まれて数時間連れまわされたとか、フェラーリが買えるくらいの慰謝料を請求された、といった話もありました。

それでも、『痛い思いをするのは夫だけですから。とにかく私は、相手女性の夫にどうしても話をしたいです』という方もいて、そういう場合には、なるべく相手が激高しないように話をしていくことをお勧めしています。

話の切り出し方としては、『突然申し訳ありません。実は私の夫が、奥様と不倫関係を持っている疑いがありまして、なんとか別れさせたい思いでまいりました』といった趣旨の内容を伝えていきます。

コツは、相手女性のことは一切責めたりせず、『うちの夫が申し訳ないことを・・・・・』といった感じで、先に謝ってしまうことです。

男性はおおむね、女性から先に謝罪の意思を示されてしまうと、怒りや憤りを表しづらくなりますし、とりあえず話を聞くしかなくなるからです。

この方法を実践した主婦С子さんの場合は、相手女性の夫の協力を得て、後日C子さんのご主人に対して抗議の電話をしてもらい、『慰謝料請求の訴訟をしたうえで、職場の上司にも報告する』と伝えてもらったそうです。

するとC子さんのご主人は、自分が浮気していたことを告白したうえで、「大変なことになった。相手女性の夫に知られてしまった。訴えられて会社もクビになるかもしれない」とかなり動揺した様子で話していたそうです。

ちょっと不思議な気もしますが、浮気をしていて想定外のことが起こった場合、たとえば訴えられたり、相手女性が妊娠してしまったなど、何か『大変なことになった』となると、なぜか妻に打ち明けてきたり、助けを求めてくる男性が少なからずいます。

C子さんのケースでは、相手女性の夫の協力の下で行ったことなので、実際には慰謝料請求もされずに済みましたし、今回だけはという条件で、職場にも知られずに済んだのですが、これは相手男性次第の展開になりますから、必ずしもうまくいくとは限りません。

別の方のケースでは、相手男性が職場に乗り込んできて、本当に大ごとになってしまった事案もありますので、破壊力は半端ないですが、リスクも高いです。

まさに諸刃の剣。あくまでも『最後の手段』としたほうがよいかもしれません……

※なお「相手女性からどうしても慰謝料を取りたい」という方は、相手の夫に話をする方法は現実的ではありません。心情的にも協力を得られにくいですし、相手の夫からも慰謝料請求されてしまい、互いに請求しあって痛み分け(実際の支払いなし)となることが多いためです。

 浮気を終わらせる為の夫の自覚と意識の話