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(ここから、Y子さんの手記の続きです)
私の日常は、平凡を、幸せを取り戻して何事もなく過ぎて行きました。
ですが、それも1ヶ月くらいのことだったでしょうか。
今度は、携帯にイタズラ電話が掛かってくるようになったのです。
はじめは無言電話が何度か続き、段々と夫との離婚を促すものに変わっていきました。
とは言え、「早く別れてよ!」「あなたは愛されていないんだから!」など、一方的にまくし立て切られてしまうので、こちらから何か言う事は出来ませんでした。
私は軽い気持ちで夫に相談しました。
「ねえ、今度はイタズラ電話が掛かってくるようになったんだけど…」
夫はなにも言いません。
私は、きっと聞こえなかったんだろうと、もう一度声をかけました。
すると。
「…ごめん」
私は意味がわからなくて「何が?」と言いました。
「その人、オレの知り合いなんだ」
瞬間、はじめてあのメールを読んだときと同じ、頭にガンと衝撃が走りました。
目の前が一瞬真っ暗になってから、息が止まりました。
ですが、浮気の事実はないと、夫が言ったんです。
確かに、そう言ったんです。
思わず、私は夫に詰め寄りました。
「知り合いなの?じゃあ、もうやめてもらってね、もう??」
私はよほど必死だったのでしょう。
夫は、「実は…」と話し始めました。
私が一番聞きたくなかった、あえて目をそらそうと必死になっていた現実を。
浮気をしている、と。
まるで深い闇の底に突き落とされた気分でした。
夫が否定したという事実。
私にとってはそれがすべての拠りどころでした。
でも、それは嘘だった。
たった一本の命綱を断ち切られる思いでした。
「…ごめん、本当にごめん。もう別れるから…」
その言葉は、もうわたしの心の中には・・・・(続きはこちら)