男の離婚・ある男性からのメール


ある日、離婚に悩んでいる男性から、私のもとに一通のメールが届きました。

「はじめまして。 私は、結婚歴10年になる38歳の男です。

離婚について悩んでいます。

離婚関連の情報サイトは、インターネット上に多数見受けられますが、 そのほとんどすべてが、妻側の立場にたって書かれているもののようです。

たとえば、離婚する際に夫から慰謝料をたくさん取れる方法だとか、 専業主婦が財産分与の配分を有利にするためのノウハウとか、離婚後の女性の自立を支援するための情報とか、そういうことを書いたサイトならたくさん見つけることができます。

でも、離婚で悩んでいるのは、女性ばかりではありません。

男性も同じように悩んでいるんです。

どの離婚サイトをみても、離婚で悩み、傷つくのは女性ばかりのように書かれていますが、男だって人間です。

男にだって心があって、人を愛して、悩みを抱えているんです。

でも、孤立無援の中で夫婦関係の不和や離婚に悩み、 その苦しみから解放される方法を知りたいと思っても、本当に男が利用できる情報が皆無といってよい状態なのです。

どうか、男のための離婚サイトを作ってください。 お願いします」

このメールを読んだとき、正直、ハンマーで頭を思いっきり殴られたような衝撃がありました。

実は、このメールを頂いたとき、私はすでに離婚について、いくつかのコンテンツをご提供していました。

でもそれは、やはり社会的弱者とされる女性側に立った離婚のしかたや、お子様がいるご夫婦が、お子様を犠牲にせずに、離婚をどう乗り越えていくかを記したもので、完全に男性側に立った内容のものではありませんでした。

つまり、まさしくいただいたメールのご指摘どおりだったのです。 「男だって人間です。男にだって心があって、人を愛して、悩みを抱えているんです」 その言葉に、私は悩みの切実さを感じ、問題の深さを痛感しました。

このコンテンツが、同じ悩みを抱えておられる方々のお役に立てれば幸いです。



【コンテンツ一覧】

プロローグ

『私はあなたのお母さんじゃないのよ』が口癖の妻

『言わなくてもわかっているだろう』はダメですよ

ほんとうにいま、離婚するしかないですか?

何を守るべきか、が明確ですか?

妻から離婚を切り出されてしまったとき

妻が他の男と再婚したくて、離婚を切り出してきたとき

離婚にともなう子どもの悩み

別居による婚姻費用分担義務に関するお話

引っ越し後に、前の妻の追跡を絶ちたい時

離婚直後に生まれた子は誰の子?

民法上で認められる離婚原因

有責事実を証明できる主な物的証拠について

妻が浮気して生んだ子でも、法的には夫が父親になる

一方的に出された離婚届けは有効か?

妻に面接交渉権を認めさせる