妻の浮気:本気になられたら困る男もいる、という話


不倫をしているとき、初めの三か月とか半年くらいまでは、お互いにラブラブの状態だったりします。

その間は、こっちが恥ずかしくなるようなメールのやりとりをしたりしています。

人間の脳には、恋愛を感じる部分があって、それは動物的な本能をつかさどるところに位置しています。

そして、恋愛をすることで、人の脳は『脳内ホルモン』、すなわち快感物質ドーパミンや愛のホルモンといわれるフェニルエチルアミン、幸せの物質と呼ばれるセロトニンなどを大量に分泌します。

だから相手に夢中になります。なって当たり前なんです。

このとき、理性はほとんどノーブレーキ状態です。

理性が効かないのですから、倫理観で論破しようとしても、ろくに話し合いにすらなりません。

でも、時間が経ってくると、意外に相手男性のほうが、トーンダウンしてきたりします。

男性の場合、半年くらい続くと、明らかに最初のころとくらべて相手女性に対するテンションが下がってきますし、ある意味、冷静さを取り戻してくる一面もあります。

逆に女性は、半年くらいしてくると、感情がますます入ってきて、いわゆる「本気」になっていく傾向もあります。

つまり、もっともっと近づこうとする女性と、あんまり近づかないようにセーブしようとする男性との間で、微妙なバランスのずれが起こってくることがあるんです。

端的にいうと、『あんまり本気になられても困るんだよな』と男性が思いはじめるということです。

特に、ほかにも複数の彼女がいるような場合や、将来まで考えて付き合っているわけではない、お遊び前提の付き合いを決め込んでいる男性の場合、深入りしないうちに身を引こうとすることもよくあります。

ましてや浮気が発覚して、その男性に慰謝料とか、責任追及とかいう重い話になってくると、「もう勘弁してくれ」とか「はじめから大人の関係だったはずだろ?」と半ギレしてくる男性も実は結構いたりします。

そして、そういう相手男性の様子を見て、自分のしていた不倫行為からようやく目が覚めて、目の前にいる夫や子ども、日常の生活の大切さをあらためて思い知る妻もいます。

そういう意味でも、不倫が始まって半年くらい経った頃というのは、タイミング的には大事な山を迎える時期だったりします。

逆に、その時期を過ぎて一年、二年と関係が続いてしまうと、それは習慣化してしまい、そばにいて当たり前の存在となって、別れることがとても難しくなってしまうこともあります。