『愛され妻』尽くす妻の落とし穴

愛され妻になりなさい、は本当か

いわゆる『愛され妻』になるために、心の持ちようや夫への接し方を書いている記事はたくさんあります。

中には、理想の妻として、夫の好きな料理をつくり、いつも笑顔を絶やさず、決して口答えもしないで、家事も今まで以上にきっちりしましょう、みたいなことを書いている記事も散見します。

でも、いわゆる『尽くす妻』になって、夫のためにとあれこれとやりすぎると、逆にご主人は落ち着かない気持ちになり、かえって心苦しくなってしまいます。

あなたも、そうして頑張りすぎてしまうと、「私がこれだけ頑張っているんだから」と夫に対して見返りが欲しい気持ちになってしまうかもしれません。

でも、そういう時に限って、ご主人は気づいてくれなかったり、反応が薄かったりするものです。

それをまた不満に思ったり、どうしてわかってくれないの?となると、本末転倒の結果になります。

ですから、できる範囲で、自分がしたいと思うからやってるだけ、というライトな感覚も持っていただきたいのです。

特に、夫が浮気をしているとか、または浮気は終わったけど修復の途中にいる、というような場合は、そもそもあなたの心が疲れ切っているでしょうし、傷ついてボロボロかもしれません。

そんな中で『愛され妻』になろう、というのは、あなたの心が持たない、悪くすると、つぶれてしまう恐れがあります。

無理をした環境のなかに安らぎはない

それに、たとえ夫のためであっても、あなたが無理をしてこしらえた環境の中では、決して居心地の良い家庭というものは作れません。

頑張れるだけ頑張って、とうとうあなたが限界を感じて、『これ以上、頑張れないよ』とご主人に訴えたとしても、ご主人からみたら一方的な主張にしか見えません。

かえって、『君が勝手にやってたことじゃないか!』と不満を言われてしまう結果にもなりかねないのです。

尽くす妻の落とし穴

愛され妻、尽くす妻の落とし穴というのは、ここにあります。

そもそも夫婦というのは、対等であるべきです。どちらかが無理をしたり、どちらか一方だけが相手にあわせているだけでは、二人の関係は歪んだものになってしまい、お互いに苦しくなったり、互いの心が見えなくなってしまいます。

夫にもっと愛されるためにと無理をして自分を偽ったら、あなたは自分自身に負荷をかけすぎてしまい、自己嫌悪に陥ったり、自分の本当の価値を見失ってしまうかもしれません。

愛され妻になって夫に認めてもらいたい、という気持ちはわかりますが、度が過ぎると単なる『押し付け』になりかねませんので、そこは注意が必要です。

要は、あからさまに『愛され妻になろう』とか『尽くす妻に変身しよう』とするのではなく、あなたらしくご主人との関係を大事して、時にはねぎらいの言葉を口にしたり、ちょっとした気遣いをしてあげるとか、日々の生活のなかで二人でいることを大切に思っている気持ちを伝えていくなど、無理のない範囲で愛情を示していくほうが、ご主人はその気持ちをわかってくれるでしょうし、効果的なこともあるのです。