夫が不倫をやめた後も、どうしても許せない(前編)

ご相談者のAさんから、こんなお話を伺ったことがあります。

「私の夫は、不倫相手と別れて、二度と不倫はしないと約束してくれました。

でも、私はまだ彼を許すことができません。

彼が何かを話しかけてきたり、家事を手伝ってくれても、素直に笑顔を見せることができないのです。

彼のことを信じたい気持ちはありますが、完全に信じることができません。

時々、当時の苦しさや悲しみを思い出してしまって、とても不安な気持ちになります。

まだ女性とLINEでつながっているのではないか?

隠れて会っているのではないか?

今からでも遅くない。慰謝料を取ってやろうか、など不安と怒りが頭の中に渦巻き、妄想が渦巻く瞬間があります。

こんなことで、私たちはほんとうに、仲のよかったころに戻れるのでしょうか」

これは、多くの方が同様に感じられることの一つです。

そしてこれが、不倫を乗り越えていくうえでの一番大きな障害ともいえます。

Aさんは以下のようにもおっしゃっています。

「たぶん、夫は反省していると思うし、今はもう、相手女性と会ってないと思います。

でも、当時の夫が嘘をつき、相手女性と隠れて会い、私には見せない笑顔や愛情を示していたのかと思うと、それが今も許せないし、そんな彼を信じられないです。

彼はもう「終わったこと」とばかりに涼しい顔をしているけど、こっちはフラッシュバックだって治まらないし、突然息が苦しくなったり、動悸が激しくなって、苦しんでいるのは私ばかり……これで終わりにされるのは、なんだか納得いかないですよね」

……おっしゃるとおりです。

フラッシュバックの辛さから、ついご主人に気持ちをぶつけてしまうことも無理のないことです。

それを無理に我慢したり、押さえつける必要はないと思います。

中には、無理に明るく元気な姿を夫に見せようとする方もいますが、かえって『ああ、妻はもう大丈夫なんだな』と誤解されてしまうかもしれません。

今はまだ明るくなんてできないし、心はボロボロで、傷だらけの状態のはずです。

ですから、苦しい時は苦しい、辛いときは辛いと言ってよいのです。

そして、そのとき夫が見せる反応には、、、

(後編に続きます)