親の離婚に伴う子どものストレスを軽減する

離婚は親にも子どもにもストレスがかかります。そして、子どもが示す反応は、年齢により異なってきますが、悲しみや怒り、不安などの感情から様々な行動を見せます。

こうしたストレスからくる不安定な感情については、率直かつ正直な対応を心掛けるなど、対応とケアを充分に行うことにより、一過性のもので終結することが多いので、子どもが示すサインに対して、早期に気づいてあげることが肝心です。

【ストレスからくる反応の具体例】

0歳から2歳まで

この年齢の子どもは、引き離されることにたいへん敏感に反応します。乳児が傷ついている兆候としては、気難しくなったり泣くのが増えたり、食生活や眠りの習慣が変わってきます。

分離不安(幼い子供が、親が自分を置いてどこかへ行ってしまうのではないかという恐れを抱くこと)の結果、引きこもりやまとわりつくなどの行動が見られるようになります。

2歳から4歳まで

継続的な分離不安や指しゃぶり、おねしょ、夜間の不眠など赤ん坊帰りに見られます。また同居親や別居親に対し気難しかったり、怒鳴ったりすることもあります。

この年ごろの子どもは、常にかまってあげることが必要ですが、ストレスから頻繁に泣いたり、イライラしてかんしゃくを起こすこともあります。

6歳から8歳まで

6歳から8歳の子どもは自分が愛されていることを確認するため、両方の親との二人だけの時間を同じだけ求めたがります。また、これは誰のせいだとか、誰の責任かなどといったことを知りたがりますので、物事の正しい理解の仕方をあわせて教えることが大切です。

子どもの不幸せな感情が、悲しみ、怒り、攻撃の形で表現されることがあり、友達と仲が悪くなったり、学校生活がうまくいかなくなったり、ストレスで腹痛や頭痛などの身体症状が現れることもありますので、よく気をつけていてあげてください。

9歳から12歳まで

この年頃になると、子どもは親から離れて、学校、地域の活動、友情などを優先するようになってきます。

同居親と別居親の両方に、平等に時間を過すのを拒否するかも知れず、どちらかの側につこうとする場合もあります。

この年代にとって注意するべき点は、同じ年頃の友だちとの問題、孤独、うつ状態、怒り、頭痛や腹痛などの身体症状、勉強がうまくいかないことなどです。

12歳から15歳まで

この年齢群の子どもたちは両親からしっかりとしたサポートを必要としますが、どちらか一方の家に住むことを主張したり、始終住む家を交替しようとして、自分が支配的立場に立とうとすることもあります。

うつ、気分にむらがある、学校の成績がよくない、いつも反抗的態度を取るなど、多感な時期にはいりますから、離婚に関係しているか否かに関わらず、必要に応じて外部の助力が必要です。

15歳から18歳まで

この年代の子どもは、自分の自立、社会的活動、学校での活動に興味の中心があり、両親の問題にはあまり関心がなくなってきます。ただ、自分の親の幸せを思う一方で、親が他の人とデートしているのを見ると複雑な気持になることもあります。

十代後半になっても親の手助けを必要とする子どもは、非行、うつ状態、学力低下、家出などの問題を起こし、法に触れるような問題を起こすこともありますので、注意が必要です。

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