妻にコンプレックスを持つ夫 その②

妻が職場でキャリアアップしていったり、夫より収入が増えていくと、夫が浮気をする可能性が高くなるというデータがあります。

これは、妻が仕事で忙しくなって、夫婦として共有できる時間が少なくなったり、すれ違いの生活になってしまうことも要因のひとつですが、もうひとつは、夫よりも妻が活躍して、収入が大きくなっていくことが、夫にとって、ある種の劣等感を抱いてしまうことがあるためです。

これは特に、夫婦が同じ職場で働いていたとか、同じジャンルの職業をしている場合によく起こります。

妻に対して劣等感を抱いている男性は、崩れてしまった心のバランスを取ろうとして、生活力のない女性とか、ずっと年下の女性とか、どちらかというあまりパッとしない女性と関係を持つことで、頼りにされる自分、存在を求められる自分を実感して、妻のもとで失いかけていたプライドや自尊心を取り戻し、そこに自分の居場所や幸せをもとめてしまうのです。

こういう場合、相手女性を確認してみると、妻のほうが「どうしてこの女性なの?」といいたくなるくらい、自分とまったく正反対のタイプの女性だったり、『悪いけど、私のほうがゼッタイに勝ってるわ』といった女性だったりすることも少なくありません。

実際、浮気がバレたときに、夫の浮気をした理由を聞いてみると、『君は僕がいなくてもやっていけるだろう?でも、彼女は僕が守ってあげないとダメなんだ』とか『君にとって僕は必要ないでしょう?』といった感じで、彼女のことが好きでたまらないというよりも、彼女に必要とされていることを主張してくる傾向があります。

中には、夫の浮気が、妻に対するコンプレックスから始まったことにショックを受け、『浮気されるくらいなら、私が仕事をやめます』と、自ら仕事をやめて専業主婦になってしまう女性もいらっしゃぃます。

ただ、妻が仕事をしていることが問題なのではなく、そもそも彼が勝手に描いている評価基準で、『自分はダメだ』と考えていることが問題なので、その思考を修正しないままに、妻が夫のレベルにあわせてしまうことは、かえってよくありません。

それよりも、妻だけが知っている夫の魅力や長所をしっかりと示して、彼自身の評価基準を引き上げてあげることが、より大事なことだったりします。

 浮気が始まって3か月間の脳は……