浮気の初期段階においては、男性は相手女性の反応に一喜一憂したり、LINEやメールのやりとりドキドキしたりして、一種独特の高揚感を味わいます。
この状態は、個人差はありますが、だいたい3か月間をピークにして、半年くらい続きます。
この時期は、テンションも高くなりますし、恋の最中にいるわけですから、相手のことで頭がいっぱいになっています。
でも、ずっとその状態が続くわけではありません。
さきほど述べたように、3か月から、人によっては数か月を過ぎたころに、その感情のカーブは下降を見せはじめます。
この時期は、いわゆる「幻滅期」といわれるものです。
この幻滅期によって、相手女性に抱いていた高揚感は治まりを見せ、あんまり好きじゃない部分や、もしかしたらまったく気持ちを合わせられないところが目についてきます。
そして、『こういうところは嫁さんのほうがしっかりしてるな』とか『ここは嫁さんのほうがフィーリングが合うな』といったふうに、いわば浮気相手との関係を通して妻を見直す、というところもでてきます。
夫と話い合いをしたいときは、相手女性に夢中になっているときよりも、この幻滅期によって感情がトーンダウンしてきたときを狙ったほうが、冷静に話し合いができる場合が多いです。
基本的に、幻滅期は恋愛感情の高ぶりのあとに、誰にでもくるものです。
でも、その時期にすべての恋人たちが別れてしまうわけではないように、浮気においても、幻滅期を迎えてもなお、互いに相手をもっと理解しようとしたり、互いに受け入れあう努力をしたりして関係が出来上がっていくと、そこからさらに次の段階に至ってしまうことがあります。
よく、浮気は初期段階で解決することが望ましい、という話を聞きます。
それは事実ですし、基本的には私もそう思います。
ただ、人の感情というのは、寄せては引いていく波のように、高まるときと醒めるときがあります。
そうした感情の動きを見ずに、『早く別れさせたい』ということだけで突き進んでしまうと、かえって夫の感情に火がついて、妻を拒否するようになってしまったり、なおさら相手との関係に固執させてしまうこともあります。
でも、いたずらに時間を与えてしまうことは、ふたりの関係を深めてしまうリスクも高まりますので、なおさらそのタイミングが大事なんです。
特にあなたがご主人とやり直したい、と思っているなら、あなた自身が、しっかり思考力と判断力を働かせて、最善の時に最善の方法で向き合うことがカギとなってきます。
もちろん、それまでは何もしないで放置していてください、と言っているのではありません。
むしろそのときのために、事実を確かめたり、相手女性をしっかり特定しておくなど、今できることをしっかり進めていく、ということがとても重要になってくるわけです。