夫が水商売の女性と不倫

ある主婦の方から、こんな相談が寄せられました。

『会社の接待で使っている店のホステスと、夫が不倫しているようです。友人に相談したら、見て見ぬふりが一番だと言われました。問い詰めたりするとかえってよくない。心配しなくても、水商売の女になんかすぐに飽きるから、しばらく放っておくといい。そうすればいずれ戻ってくると言われました。本当に大丈夫でしょうか?』

たとえば、LINEやメールで、相手女性との親し気なやり取りが見つかったとか、「同伴」や「アフター」と言われる時間外のデートをしているとか、接待と称して週に何回もその女性のお店に通っているような場合、妻として容認できない気持ちになるのは当然だと思います。

ただ、それだけでは「不倫している」とは必ずしも言えない場合もあります。

ホステスの場合、指名制があるのが普通なので、より自分を指名してもらうために、まるで恋人同士のようにLINEやメールを交わしたり、同伴やアフターの誘いに応じたりするのは、避けられないというか、いわば当たり前の営業活動です。

それを勘違いして、本気でそのホステスを口説こうとする男性は少なくありません。

でも、彼女たちは仕事柄、毎日たくさんの男性と出会っているわけで、お客に口説かれるたびにいちいち恋愛感情をもって応じていたら、それこそ身が持たないし、仕事になりません。

特に、ご相談者様のケースのように、会社の接待で使用するレベルの、ある程度ランクの高い(と推察される)店のホステスの場合は、それなりのプロ意識がありますから、「お客」と「彼氏」のボーダーラインをしっかり分けて仕事をしている(はず)なので、店に来るお客といちいち恋に落ちたりはしません。

男性のあしらい方も十分に心得ていますから、彼が喜ぶような振る舞いを見せても、心の中では『単なるお客の一人』としか思っていないことはいくらでもありますし、妻から見て「不倫」と思える状態であっても、実際には『ホステスにあしらわれているだけ』だったり、『夫が勝手に勘違いしてホレている』というケースもかなりあります。

そして、そういう場合なら、そもそも相手女性側にまったくその気がないわけですから、いつまでたっても夫の願いはかなわず、そのうちお金も無くなりますし、次第に気持ちも冷めていく(というかあきらめていく)可能性もあります。

そういう意味では、冒頭の方のご友人が言われるように、『そのうち飽きるから放っておけ』ということも、あながち見当違いとは言えないわけです。

ただこれは『本人が飽きたから……』というよりも、取れそうで取れないUFOキャッチャーに夢中になり、気が付いたら財布がカラになっていて、あきらめて家に帰る子供のような状況に近いでしょうね。

では、ホステスが相手の場合はまったく心配無用なのかというと、私の懸念するのは、相手女性がプロではなく、いわゆる『素人ホステス』の場合です。

これは決して偏見や差別的な意味ではなく、あくまでも実際の事例をもとにお話ししますが、ご相談いただく方々の中には、たとえば夜だけアルバイトでホステスをしている女性とか、海外から来られて〇〇パブなどのバイトを(こっそり)している女性と不倫に及んでいるケースが多数寄せられているためです。(なお、就学ビザ等で水商売のアルバイトをするのは法律違反となります)

これは、彼女たちが男性を誘っているとか、カモにしているということではなく、私はむしろ、彼女たちにはプロのホステスのような対処術が備わっておらず、男性の甘い言葉や誘いに応じてしまいやすい、いわば「口説かれることに抵抗力がない」ことが要因のひとつだと思っています。

特に場慣れした男性は、初見のホステスに対して『自分は独身だから』とか『妻とはもうすぐ離婚するんだ』とか、ありもしないことを口にして気を引き、アプローチをかけてくることもあります。

彼女たちにしても、頻繁に店に来て自分を指名してくれる『割が合うお客』の誘いを、あえて拒む理由はないですし、男性のほうも多少なりとも下心があって、あわよくば恋仲になることを望んでいる傾向もありますので、彼女たちが誘いにのってしまうと、逆に男性のほうが夢中になってしまい、それこそ「イチコロ」になってしまうことがあるわけです。

こういう場合は、欲望に火がついて大金を貢いだり、中には『妊娠させてしまった』というケースもありますので、決して『放っておく』ことは得策ではありません。

多くの場合、相手女性は面倒なことになるのを嫌いますから、まずは相手を特定して、不倫関係の事実を確認してくことが必要になってくると思います

 ダブル不倫の対処法