私が息子たちと話し合った数日後、主人は息子たちに話をしました。
私は隣の部屋にいて、その場にはいませんでしたが、主人の声は今も耳に残っています。
主人 『お前たち、母さんから聞いたかもしれないが、父さんは、母さんと別れようと思う』
長男 『父さん、好きな人でもできたのか?』
主人 『最近、できたんだ』
長男の問いに誤魔化そうとせず、認める発言をしたことは意外でした。
この告白のあと、主人は私に対して、『息子たちに話をした。お前とは別れて、彼女と一緒になりたい』ということを告げてきました。
【状況解説】
尾崎さんは、ご主人のその言葉によって、はじめて現実を受け止めることができた、とおっしゃっていました。
そして、離婚になってしまうのは仕方がないが、夫の都合で離婚になるのは納得できない。
しっかりと夫に責任を求めたうえで離婚に応じたいという方向に、決心が固まってきたご様子でした。
尾崎さんはご相談の中で、『冷静に考えてみると、主人の主張は、本当に自分勝手なものばかりだな、と思います。さいわい、息子たちも離婚について理解してくれました。子供たちの理解と心の支えがあったからこそ、私も気持ちの整理が大分ついてきて、母親として強くなることができました。子供たちのためにも、離婚にともなう主人の責任は、しっかりと果たしてもらおうと思います』とおっしゃっています。
私は、ご主人がすんなりと離婚の協議に応じてくるようでしたら問題はないのですが、もしも離婚理由を『ご主人側の浮気によるもの』と認めず、夫婦の不仲やセックスレスなどの理由を主張してくる場合には、必要に応じて弁護士を入れるなどの措置も必要になると考えていました。
そのため、尾崎さんに、まずは離婚に向けての具体的な話し合いをしてみて、ご主人がどんな反応をしてくるか確かめてみること、そして、その会話をボイスレコーダーに録音しておくことを提案しました。