アスペルガー症候群は成功者に多い?

アスペルガー症候群であっても、知的障害がある場合もあれば、まったく知的障害がない場合もあります。

むしろ知的障害がないアスペルガー症候群の場合、仕事において非常に高い能力を発揮される方がすくなくありません。

経済的に成功される方も珍しくなく、「自分はアスペルガーだけど、十分に成功しているんで別に問題ないです」と自らおっしゃっている方もいます。

あのマイクロソフト創始者、ビルゲイツ氏も、幼少期のころから、発達障害の一種である、「非定形発達」の子どもではないかと言われていました。

「非定型発達」とは、発達障害として社会生活に支障が出るレベルではないけど、ASDやADHDの兆候がある方に対してつかう言葉です。
要するに、発達障害ではあるけれど症状が軽いので、ソフトな呼び方によって区分けしているわけです。

なお、ASDとは、自閉スペクトラム症といわれ、人とのかかわりに困難さが見られたり、手順や独自のやりかたに強くこだわり応用が利かない、などの傾向があります。

ADHDは、注意欠陥多動性障害といわれ、不注意だったり、衝動的だったり、人の話が最後まで聞けないなどの傾向があります。

ただ、世の中にはさまざまな性格や気質の人たちがいるなかで、それも個性の範囲といえばそうですし、特段に社会生活ができないというわけではありません。

ビルゲイツにおいても、小学生のころから天才といわれていた半面、社会性に欠けていたり、大人が思いつかないようないたずらをしたりして、親御さんはずいぶん心配されたそうです。

余談ですが、ビルゲイツの母親は元教員で、ビル少年に対して否定的なことは決して言わず、強制もせず、彼がやりたいと思うことを尊重して、なおかつビルの苦手なコミュニケーション能力を高めるために、共同作業の楽しさや社会的な活動を通して、それを身につけさせていったそうです。

ともあれ、アスペルガー症候群であること自体は、それを苦にしたり、否定的に考えることはありません。

かえって成功者が多いということも、確かに言えることだと思います。

ただ、ご自身であれ、パートナーであれ、アスペルガーの傾向や反応を踏まえたうえでの、互いの関係の保ち方を意識することが大切ですね。