不倫相手に誓約書を書かせた場合、できればこの誓約書を公正証書化しておくことをお勧めします。
公正証書にすることで、相手が慰謝料を払わない場合に強制執行を求める際の「債務名義」になりますし、公文書としての公証力、すなわち証拠能力も伴うので、相手に与える心理的圧迫感も単なる誓約書とは比較になりません。
ただ、公正証書化するには、浮気相手に、実印と印鑑証明書を持ったうえで公証役場に一緒に行ってもらう必要があります。
『冗談じゃないわ!そんなことできるわけないでしょ』という場合には、相手が指定する代理人でも可能なので、たとえばあなたが、浮気相手に実印つきの委任状と印鑑証明書を提出してもらって行くのでも大丈夫です。
公証役場には少なくても二度は行くことを考えておきましょう。
一度目は、誓約書の文言で公正証書に出来るか確認してもらうために行きます。
なぜなら公正証書は、書かれている内容が違法および法的に無効なものは明記できないので、あらかじめ内容をチェックしてもらい、必要に応じ修正しなければいけないからです。
それから、修正した誓約書を相手に見せて、作成の同意を得ます。
二度目に行くときに、相手が一緒のときは実印・印鑑証明書・免許証等の身分証明書を持って公証役場に一緒に行ってもらいます。
あなたが代理人として行く場合は、誓約書の全文と、「この文面の公正証書化を委任する」旨を明記した委任状に署名と実印を押させ、印鑑証明書とともに持参します。
例としてはこんな感じです。
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【委任状】
私は○○○○を代理人として定め、以下の事項を委任する。
1、 別紙誓約書による公正証書の作成委託に関する一切の件
2、 公正証書に強制執行認諾約款を付すること
3、 その他、適弁付帯の事項について相手方と協定すること
2014年○月○日
委託者
住所 ○○県○○市○○町1-2-3
氏名 ○○○○
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あとあなたの認印と自分の免許証等も忘れずに。
わからないことは公証役場にどんどん質問して、手順をイメージしておきましょう。
相手に説明して同意を得る場合にも、あなたが毅然とした態度で求めないといけないので、そのためにもしっかり理解しておくことが大切ですね。
またもちろん、公正証書の文章は、行政書士や弁護士に依頼して、あなたの望む内容を書いてもらうこともできます。