浮気相談:夫から別居を切り出されたとき

ある女性からこんなご相談がありました。

『夫の浮気が発覚して話し合いをしたところ、「浮気をしたことは悪かったが、俺はもうこれ以上お前とは一緒にいられないので離婚したい」と言われました。でも私は、子供のためにも、できるなら夫とやり直したいと思っています。そこで、離婚には応じられないが、とりあえず別居という形をとって、少し距離をとって暮らすことを提案しようと思いますが、どうでしょうか?』

夫婦の別居で、一番影響を受けるのは子供です。

この方の場合、お子さんが中学2年生と高校生1年生なので、子育てに手がかかる段階は過ぎていますし、その点ではまだ影響は少ないですが、親が別居するというのは、子供にとってやはり大きな問題です。

ただ、思いがすれ違っている状態で無理に一緒に暮らしていても、お互いが疲弊してしまって、結果的に前よりも二人の関係が悪化してしまう恐れもあります。

そうした家の中の空気というのは、子供は敏感に感じ取りますし、夫婦喧嘩など子供にとって迷惑千万、それこそ子供にとって避けがたいストレスの元凶になりますからね。

ですからこの方のように、離婚を望む夫に対して別居という妥協案を提案し、しばらく距離をとって二人の関係を見つめなおすということも、ひとつの選択ではあると思います。

ただし、別居をする場合には、以下の二つについてよく考えておくことをお勧めします。

一つ目は、『何のための別居か』ということ。

特に『夫婦関係を修復するための別居』なら、その間の過ごし方が大切になってきます。

たとえば、別居している間中、お互いの行き来もない、まったくメールも電話もしない、正直いって生きてるか死んでるかもわからない、みたいな別居のしかたでは、お互いの気持ちはますます遠のいてしまいます。

少なくても週に2、3回はメールくらいやりとりするとか、休日には一緒に食事をするとか、なにかしらのコミュニケーションを維持することを考えないと、いざ元に戻ったときに、本当によその人同士になっていまいます。

二つ目のポイントは、『いつまでか』です。

特に『とりあえず別居』は、期間を決めずに始まってしまうことが多いですが、あくまでも夫婦関係の修復のためにおこなう別居は、せいぜい3か月くらいを目安に考えたほうがよいです。3か月を過ぎると、別居している生活にお互いが慣れてきて、逆にもとに戻りにくくなっていくことが多いからです。

別居はとかく『逃げの意識』で行ってしまうことが多いのですが、こうした「別居のありかた」について恐れずに明確にすることで、現実的な見通しをもった別居につなげていくことができるようになります。

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