浮気された後のフラッシュバックを和らげるには(前編)

浮気のご相談を伺っていると『夫は相手女性と別れてくれましたが、どうしても辛かったときのことが忘れられず、時折感情的になって夫を責めてしまいます』という方がいらっしゃいます。

これはいわゆる「フラッシュバック」といわれるもので、たとえば相手女性と同じ名前を何かで見かけたり、夫が相手女性と旅行した地名が天気予報で出るとか、何かのきっかけで当時のことを思い出して、不安や悲しみ、怒りといった感情がこみあげてきて、発作的に夫に当たってしまうわけです。

多くの場合、半年から1年くらいは、こうした経験を皆さんされていらっしゃるようです。

この期間は個人差があり、中には、夫の浮気から数年経った後でも、フラッシュバックに苦しんでいる、という方もいらっしゃいます。

当の夫にしてみれば、妻に浮気がバレて、事実を認めて相手女性との関係を終わらせた時点で、最大限に誠意を尽くしたつもりでいますので、『これで妻は自分を許してくれて、今まで通りの関係に戻れるはず』と考え、妻にもそれを望みます。

極端に言えば、夫にとっては、相手女性と別れた時点で、もはや浮気は『過去の話』なわけです。

ところが妻にしてみれば、今まで夫を信じていて、それまでの生活が幸せであればあるほど、裏切られた思いは深く、たとえ夫が相手女性と別れてくれたとしても、心に深い傷を負っていますし、すぐに許せるはずもありません。

そして、この状況の中にいる妻は、自分の苦しみと夫の平然とした様子に大きなギャップを感じ、夫が反省していないとか、自分の苦しみを理解してくれていないことに強い不満を感じてしまうのです。

私のもとにご相談いただく方にも、『夫は優しいですし、精一杯に家のこともしてくれるし、夫なりに頑張っていることはよくわかっているのですが、それでも、どうしてもまだ夫のことを信じられないし、もとのように夫に対しての気持ちが持てないでいます』とおっしゃる方が少なくありません。

そして、夫が普通にテレビを見て笑ったり、スマホでゲームをしている姿を見ると、なんだか無性に腹が立ってきて、『私がこんなに苦しんでいるのに・・・・・!』と怒りをぶつけたくなってしまうこともあります。

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