反省しない夫の心理

ご相談を伺う中で、「夫は、浮気したことはあっさり認めました。でも反省している様子がありません」とか「夫に反省してもらうにはどうしたらいいでしょうか」といったお悩みもたいへん多いです。

そもそも「反省」とはどういう状態をいうのでしょうか。

広辞苑では、『自分の行いをかえりみること。自分の過去の行為について考察し、批判的な評価を与えること』とあります。

要は、「自分が悪かったと思うこと」が反省している状態だというんですね。

でも、私は正直、それだけじゃダメだと思ってます。

もちろん、反省はすることは大事です。でも、もっと大事なのはその後に「行動が変わること」です。

逆にいえば、『反省』が意味を持つには、行動が変わらなくてはいけません。

そのためには、以下の3つのプロセスが必要です。

①自分に非があると認めること

②過ちを悔いて、改める決意を持つこと

③決意のもとに、以後の行動が変わること

『浮気を認めてくれたから、反省してくれるはず』という期待は、妻として当然抱くものだと思いますが、実際は、浮気したことは(仕方なく)認めても、それが過ちだったと認識できない男性たちもいます。

彼らの多くは、浮気によって妻をどれほど苦しめているか、家族の幸せを脅かしているかが理解できなかったり、浮気を正当化していて、むしろ自分が被害者のように感じていることもあります。

また、心理的要因として「日常化してしまったことは、それが過ちであっても反省しずらい」ということもあります。

たとえば、車を運転するときに制限速度を守らない人は、それが日常化しているので、さほど悪いことだと考えなくなります。

そしていつか、スピード違反で捕まる日が来るわけですが、それでも「点数がなくなるなぁ」とか「反則金取られるなぁ」とは思っても、『悪いことをした」という反省はなかなかできなかったりします。

浮気もおなじです。

「このくらいいいだろう」とか「大したことないだろう」と思っているうちは、自分の過ちだと認めることができません。

過ちを認めることができないと、『悔いる』ことができません。だから行動が変わらないんです。

私はよく、『浮気は欲で始まり、理性で終わる』という話をします。

欲に駆られて動いているときは、自己中心的になり『今』だけを求めてしまいますが、理性は妻や家族のこと、今よりも未来を考えることができます。

理性を取り戻してこそ、妻の気持を理解し、このままでは家族としてどうなってしまうのか、どんな結果に及んでしまうのかを、冷静に自己分析ができるようになり、初めて本当に自分の過ちと向き合い、ここからどう抜け出すかを考えることができるのです。

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