妻の浮気:浮気をした人とされた人のギャップ


先日、『浮気をした者は、浮気をされた者の苦しみをどれくらい理解できるものなのでしょうか?』というご質問をいただいたことがあります。

それで思い出したのですが、以前にあるご主人からこんなご相談がありました。

『現在、妻が浮気をしています。私はもう気づいていますが、まだ妻には話していません。実は私は、数年前に職場の女性と不倫関係になり、そのときは軽い気持ちで相手と関係を続けていたのですが、ある時、ついに妻の知るところとなって、相手女性と別れることになりました。

そのときは、妻に対して済まない気持ちもあることはあったけど、内心、「浮気くらいで大げさな……」といった思いも正直なところあって、憔悴しきった妻を目の前にしてさえ、本当の意味ではその苦しみを理解できていかなったかもしれません。

でも今回、妻が浮気をしている現実を知り、かつて自分がどれほどの苦しみを彼女に与えてしまっていたのか、初めて身をもって理解できました』とのことでした。

奥様にしてみれば、意図したものかどうかともかく、まさしく目に目を、という展開になったわけですが、自分が浮気をすることで、夫に思い知らせた結果となったわけです。

このご主人は、妻が浮気をした気持ちがわかるから、責めるつもりはない。ただ、もう一度、夫婦としてやり直したい。自分のもとに戻ってきてほしい、と願っていらっしゃいます。

また別の事例では、自分が浮気をしていることをいくら責められても、嘘や言い逃れ、逆ギレや開き直りをするだけで、決して認めようとしなかった夫が、妻が別の男性と一緒にいるところをたまたま目撃して、「まさか妻が浮気をするなんて……」と青天の霹靂のショックを受けて、事実確認のために探偵会社に調査を依頼し、証拠写真をもって妻に真相を問いただした、というケースがありました。

妻はいいかげん夫に愛想をつかしていたので、そんな夫にもまったく動じることなく、離婚を含めて自分の思いを毅然と伝えたところ、夫はこれまでの逆ギレモードから一転、土下座までしてこれまでの自分の行為を詫び、自分のもとに戻ってきてほしいと懇願したということでした。

誤解のないように書いておきますが、私は決して『浮気されたら、浮気をやり返せ』と言っているわけではないのです。

ただ、浮気をしている側とされている側は、その認識に大きなギャップがあることは知っておいたほうがよいと思います。