浮気する妻の心理:夫の愛を感じない……


男性に「妻に対する愛ってなんですか?」と聞くと、「立派な家を建てて住まわせること」とか、「お金に不自由させないこと」とか「海外旅行に連れていくこと」とかいう返答をしてくる人が多いです。

それは、男性は物質的、経済的な豊かさを妻(家族)に与えることで夫として認められて、愛される条件をクリアできると考える傾向が強いからです。

そりゃ確かに、四畳半の部屋ひとつで家族4人が暮らすのは無理だし、ごはんが食べられないくらい収入がないのは困るし、年に1回くらいはどこかに連れてって欲しいとは思うけれど、逆に言って、それらが満たされていることで妻は夫の愛を実感してるのかというと、必ずしもそうではないように思います。

旅行の有無はともかく、生活できる程度の家に済み、食事ができる程度の収入を維持することは、生きていくための最低基準を維持するという話で、それがイコール「夫の愛」かというと、それはちょっと違うような気もするんです。

実際、どんなに立派な家に住んで、どれだけお金があって、旅行三昧の生活をしていても『夫の愛を実感できません』と相談を寄せられる方がたくさんいらっしゃいます。

収入が多いけれど、仕事が忙しくて夫はほとんど家にいない。帰ってきても会話もない。妻が何か相談しようとしても、『疲れた』『後にしてくれ』『任せる』の三点セットで、愚痴のひとつも聞いてくれない。

「いえ、夫が一生懸命頑張って働いてくれているから、今の生活ができていることとはわかっているし、それは感謝しています。でも……」そう言葉を濁す奥様、本当に多いです。

この「でも……」に続く言葉はご想像にお任せしますが、ともかく、妻が『夫に愛されている』と感じる瞬間は、そういうのとは別のところにあるということです。

もちろん妻によっては求めるものも違いますし、それこそ、私は家とお金がすべてよ!という方もいらっしゃるかもしれませんけどね。

でもまぁ、多くの場合は、妻が本当に愛されていると感じるときって、夫が労わりのこもった優しい言葉をかけてくれたり、話をしっかり聞いてくれて、たまには一緒に映画のひとつでもつきあってくれて、ときおりケーキのひとつでもお土産に早く帰ってきてくれる……そんな「気持ち」の見えることのほうが、よっぽど愛されている実感を感じたりするものです。

逆にそういう小さな部分のピースが欠けていると、「夫は私を家政婦か何かだと思っているのでしょうか?」みたいな気持ちになってしまって、そこから別の男性に思いを寄せていく、つまり「不倫」につながっていくこともあります。
ある人が言っていました。

「妻に最初の愛人ができる原因は夫にある」と。

でも私は、夫が妻を愛していないことよりも、夫が愛を上手に伝えられていない、ということのほうが、要因としてより大きい気がするんですよね。