妻から離婚を切り出されてしまったとき
もしも奥様から「離婚したい」と切り出されたら、それをどう受け止め、行動すればよいのでしょうか。
ある日突然、まさに晴天の霹靂の如く、奥様から離婚を宣告されてしまった旦那様の場合、ただただショックで、もう何も考えられなくなってしまうかもしれませんね。
そして、心の中で、「まさか、うちのやつが離婚を考えていたなんて・・・」
「今まで不満ひとつ言ったことはなかったのに・・・」
「いったい何故だ?何が原因だ?俺が何かしたか?」
「まさか男でもいるのか?俺と別れて、そいつと結婚する気なのか?」
なんていうふうに、混乱と怒り嫉妬がごちゃまぜになって、パニック状態に陥ってしまうこともあるでしょう。
一般的に、夫が予期しない形で突然離婚を切り出してくる妻の場合、それまでは夫に対して不満を口にしたり、ストレスをぶつけたりすることもなく、なんでも自分の中に溜め込んでいってしまう女性が多いようです。
そして、溜め切れなくなって「もうダメっ」とキレたときに、話し合いを飛び越えて、一気に離婚へと気持ちが走り出してしまうのです。
あなたの奥様はどうですか?
パトーナーの性格を知り、行動の傾向を把握するということは、要するに相手を理解するということで、夫婦関係を保つ上で、とても大切で基本的なことです。
もしもあなたの奥様が、腹が立ったら怒り、言いたいことは言い、自分の気持ちをちゃんと伝えることができるタイプの女性なら、おそらくあなたも、奥様の腹のうちをよくわかっておられるでしょうから、仮に気持ちのズレがあったとしても、軌道修正も早期にできますし、お互いにあまりストレスを溜め込まないので、決定的な亀裂が入ることは考えにくいです。
でも、もしもあなたの奥様が、
①あまり自分の意見を言わないタイプ
➁日頃から不平不満を漏らさないタイプ。
③自分の主張や考えを言うことも少なく、どちらかというとあなたに合わせることのほうが多い。
④あなたのご機嫌や顔色をいつも気にしていて、自分を犠牲にしてでもあなたのために行動する
⑤周囲の期待に対して頑張りすぎてしまう
⑥嫌なことがあってもいつもニコニコして愛想がいい
⑦喧嘩するくらいなら自分が引く。あるいは、悪くなくても先に謝ってくる
・・・・・そういうタイプの女性の場合、一見穏やかそうに見えても、心の中はストレスだらけで破裂しそうになっているかもしれません。
しかも、ストレスというのは蓄積されますからね。
小さなことが積もり積もって、小さなきっかけで爆発するものです。
奥様が爆発する前に、なんとかガス抜きをしてあげられればよいのですが、とはいえ、あなたが急に、「さぁ、不満はなんでも俺に言え。我慢するな、すぐにガスを抜け!」と、言ったところで、奥様だって困ってしまいます。
物事には順序があります。
奥様を変える前に、まずはあなた自身が変わることです。
あなた自身の奥様に対する日頃の態度、接し方に問題がないか、客観的に見直してみましょう。
夫婦は対等であって、同じ目線であることが基本です。
夫と妻の力関係のバランスをとり、譲るところは譲ること。
威圧的な態度や強制的な言い方、態度をしない。
お互いが自然体でいられるように、無理をさせない、無理をしない。
問題があれば話をし、意見や考えをしっかりと聞く、そして、もしも今まで、自分の中に、わがままなことや、奥様を尊重しないで物事を決めていたフシがあったとしたら、そのことについて、きちんと反省する言葉を口に出して伝えることです。
いままで、愛情や感謝、ねぎらいの気持ちをきちんと伝えたこと、ありますか?
心の中でいくら思っていても、言葉にしなければ奥様には伝わりません。
仮に伝わったとしても、言わなければ、それはあなたからの言葉ではありません。
たとえ奥様から離婚の宣告を受けていたとしても、「あなたなんかとは今すぐにでも離婚したいわ」と言われてしまったとしても、とにかく、伝えるべきことはきちんと伝えるべきです。
なぜなら、奥様からの離婚宣告は、あなたがこれからも変わらないだろうという前提にたって、出されている話のはずだからです。
つまり、あなたが本当に変わっていくことによって、その流れが土壇場で変わることもありえます。
奥様にしても、問答無用で離婚の宣告をしているわけではなくて、むしろ、夫婦仲を取り戻す最後のきっかけとして、あなたの反応をうかがっている場合もあります。
本当は離婚なんてしたくないんだけれど、このままでは自分が限界に達してしまう、という、奥様からのSOS信号である場合もあるのです。
そして、もしそうだとするならば、奥様からのSOS信号は、「離婚したい」という言葉として告げられる以前に、もっとずっと前の段階で、さまざまな形であったはずなのです。
ただ、あなたのほうが、そのことになかなか気付いてあげることができなかった、ということなのかもしれません・・・。
ともあれ、まずは奥様の言い分を聴く、ということからはじめなければなりません。
奥様が離婚したいという理由や、その原因がどこにあるのかを、真剣に、心を開いて、身を入れて「聴く」ということです。