離婚にともなう子どもの問題 その2

離婚のご相談を伺っていると、離婚によって、子どもとの関係が悪化してしまうのではないか、寂しい思いをさせたり、不憫な思いをさせてしまうのではないか、いじめにあったり、登校拒否になってしまうのではないか、将来、就職や結婚にも影響が出るかもしれない・・・・・

そんな思いを抱いて、ご自身の選択に苦悩しておられる方が本当に多いです。

確かに、離婚によって子供の幸せが脅かされる恐れは皆無ではありません。

グレて親を拒むようになり、非行に走る子どもも実際にいます。

ですが一方で、たとえ離婚しても、そんなことはまったく関係なく、いままでとかわらずにいてくれる子もいます。

親の離婚を経験してもなお、両方の親を愛し、自分もまた愛されていることを実感し、幸せに生きている子どももいます。

同じ「離婚」という道をたどりながらも、まったく異なる結果を導き出している親子がいるのです。

その違いは、いったいどこからくるのでしょうか。

いうまでもなく、離婚は親の都合です。

でも、あなたにとって離婚が人生を左右する重大な問題であるように、お子さんにとっても、あなた方の離婚は、天地を揺るがすほどの大問題です。

子どもが影響を受けないはずがありません。

でも、離婚しようがなんだろうが、子どもは両方の親から変わらずに愛情を受け続けたいと願っているものです。

子どもは親の離婚によって、どちらかの親と離れて暮らすことは避けられなくなります。

でも、子どもにとって、どちらの親もこの世で唯一のお母さん、お父さんであることに変わりはないのです。

どちらの親に、ではなく、どちらの親にも、いつまでも愛していて欲しい、やさしくして欲しい、誕生日がくれば祝ってほしいし、特別なことがなくても、電話や手紙が欲しい、親同士が悪口を言ったり、争ったりしないで欲しいと願っています。

その気持ちをわかったうえで、親として子どもと向き合えているか否かが、ひとつの分かれ道だと私は思います。

私は、離婚すること自体は、あなたを不幸にする要素だとは思っていません。

離婚はあなたにとって、必要な選択である場合もあるからです。

ただし、お子さんとのつながり、信頼関係、親子の絆なくして、あなたが幸せな離婚後の暮らしを迎えることはありえません。

なぜなら、あなたの心がそれに耐えられるはずがないからです。

たとえどんな事情があるにせよ、お子さんとの関係を失うことは、決してすべきではありません。

これは私がたくさんの方からのご相談を伺う中で、とりわけ実感していることです。

そして、あなたとお子さんの関係は、これからも一生涯、続いていきます。親子ですからね。

想像してください。

3年、5年、10年後、、、、あなたとお子さんの未来が見えますか?

あなたのお子さんはやがて成人し、誰かと出会い、結婚し、ひとつの家庭を持つことになるでしょう。

お子さんにはやがて子どもが授かり、あなたに孫の知らせを伝えてくるでしょう。

あなたがお子さんとのつながりを大切にしていれば、お子さんは喜んで孫の顔を見せに来るようになるでしょう。

あなたが離婚していようが関係なく、お孫さんはあなたのことを「ばあちゃん、ばあちゃん」と呼んで歩み寄ってくるでしょう。

お孫さんをその手で抱きながら、お子さんと笑顔を交わす未来、、、、、

その光景を思い浮かべてみてください。

幸せだと思います。

その幸せを失わないために、あなたはお子さんとの関係を大切に持ち続けなければいけないのです。

そのあなたの愛情が、お子さんに余すところなく伝わるように、そして、お子さんがあなたの一番の理解者でありつづけるように、あなたもまた、お子さんの心をしっかりと受け止めてあげてください。

お子さんは、あなたを信じています。

あなたが与えてくれる愛情を信じています。

あなたが歩む、あなたの未来を信じています。

あなたも、お子さんとの親子の絆、信頼、愛情、それから、お互いが大切であり続ける未来を信じていますよね?

それなら、大丈夫です。

胸を張って、あなたは、あなたの道を歩んでください。

あなたの幸せが、お子さんの幸せでもあるのです。

そのことをどうか、心に留めておいてくださいね。

 

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